こんにちは!mediancafe運営者のモカです。
なんと東京電力福島第1原子力発電所で増え続ける有害放射性物質除去後の処理水を大阪湾に海洋放出するという大阪市長(松井一郎)氏の発言が物議を醸しています。
[chat face=”woman1″ name=”関西住民の声” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]なんじゃそれ〜??![/chat]それだけを聞くとなんとも恐ろしいことが起きそうな思いをもってしまいますが、そもそも原発の処理水とは何なのでしょうか。海洋放出や大阪湾に仮に放出したことによる問題点や悪影響はないのか調査してみることに。
原発処理水の海洋放出とは何か
汚染水(原発処理水)の海洋放出とは簡単に説明すると次のようになります。
[box03 title=”原発処理水の海洋放出とは”]東京電力福島第一原子力発電所において、事故後の処理において放射性物質を含んでいるため廃棄せず貯蔵の処置をとっている水(汚染水)を、しかるべき処理を行った後に、海洋すなわち太平洋に放出すること。
[/box03]意味はわかりますが、表現が抽象的なんですよね。表現が。
「然るべき処理」とは何なのでしょうか。
しかしながらこれもまた個人の偏見による過剰な心配なのでしょうか・・。^ ^;
日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は17日、東京電力福島第1原子力発電所で増え続ける有害放射性物質除去後の処理水に関し、「科学が風評に負けてはだめだ」と述べ、環境被害が生じないという国の確認を条件に、大阪湾での海洋放出に応じる考えを示した。大阪府と市は、東日本大震災の復興支援として、岩手県のがれき処理にも協力している。
引用:https://headlines.yahoo.co.jp/
この報道にはかなり驚いた人も多いのではないでしょうか。冷静に考えるとなかなかツッコミどころの多い基準だと。
まず「科学が風評に負けてはだめだ」という言葉の真意もあまりつかみどころがないというか、国民の心配や反対を押し切って「科学」を実行するのも変な感じがするし、「環境被害が生じないという国の確認を条件に」というその国の確認基準が不確かだからこそ国民が心配しているのに、その確認を「条件に」と言われても関西圏の住民はさすがにすんなり受け入れることはできないでしょうね。
しかも、「兵庫や和歌山から苦情があるなら、道頓堀や中之島へ」という発言はあまりにもむちゃくちゃ過ぎるような乱暴な発言にも聞こえないでもないような・・。
確かに誰かがやらないとこの問題は解決しないというのも一理あるのかもしれませんが、何とも不安要素があり不明点がまだまだ多い案件ですよね。
原発処理水とは
2011年3月に原発事故が発生した後、核燃料を冷却し再臨界を防ぐため、核燃料プールの要領で原子炉への注水が行われている。事故が起こった施設の近くには大量の地下水が流れており、一部が注水により放射性物質を含んだ状態となってしまうため、汚染水として危険視される地下水を組み上げる措置が取られている。組み上げられた汚染水の一部は冷却に利用され、残りは未処理のまま貯蔵されている。
組み上げられて貯蔵される水の量は増える一方であり、その対策が急がれている。2013年8月には貯蔵タンクの一部から汚染水が数百トンほど漏れ出ていたことがわかり、国際原子力事象評価尺度がレベル3に引き上げられる事態となった。
原子力規制委員会は2013年9月に、貯蔵していた水を放射性物質の除去装置を用いて放射性物質の大部分を除去した後に海に流す案について言及した。
汚染水に含まれる大部分の放射性物質は、「多核種除去設備ALPS」などの装置を使用すれば検出限界値未満のレベルまで除去できるという。ただし、トリチウムは2013年8月現在でも効果的に除去できない状況にある。
引用:https://www.weblio.jp/content/
少し表現が難解ですが、簡単にまとめるとこんな感じ。
- 核燃料が再臨界すると危ない!(水蒸気爆発や放射能拡散の要因だから)
- それを防ぐために大量の冷却水を使っている
- 核燃料を冷却する注水により一部の冷却水には放射性物質が混ざる
- その量が多いので、一部を冷却に再利用するが他は「貯蔵」するしかない
- 2013年8月にはその貯蔵タンクから数百トン程(実際はもっと?)漏れ出ていた!
- 汚染水の大部分の放射性物質は放射性物質除去装置で取り除ける(らしい)
- しかしながらトリチウムは効果的に除去できない。
トリチウムって何?
ちなみにトリチウムに関して発表されているATOMICAという専門誌の学術論文ではトリチウムの生物影響に関して次のように言及されています。
将来のエネルギー源として計画が進められている核融合(炉)にかかわる環境・生物影響、とくにトリチウムの人体への影響が注目される。トリチウムはトリチウム水(HTO)の形で環境に放出され人体にはきわめて吸収されやすい。また、有機結合型トリチウム(OBT)はトリチウムとは異なった挙動をとることが知られている。動物実験で造血組織を中心に障害を生ずることが明らかにされ、ヒトが長期間摂取した重大事故も発生している。
うーん。いずれにせよかなりやばそうですよね。どうなのでしょう。。
一方でハーバー・ビジネスオンラインというビジネスマガジン雑誌によれば
しばしばトリチウムは「遺伝子を破壊する悪魔の放射能」などと呼ばれますが、実際には生物濃縮せず、水として体内に摂取した場合の生物学的半減期は約10日、有機物として摂取した場合は40日で、多くは水として取り込まれますので、「体に取り込みやすく出て行きやすい」放射性物質です。また水ですので、体の特定の部位に集まって滞留すると言うことは起こりにくいです。この点がセシウム137やストロンチウム90、ヨウ素131とは大きく異なります。 従って、大量のトリチウムを摂取する、常時微量のトリチウムに晒されるといったことがない限り、大きな害は起こりにくいです。
どっちなんだよ〜!!ってなりますよね。結局のところ目に見える形での確証なんてものはどこにもないんだなというのが一般人であるモカなんかは持ってしまう個人的な感想ですね。。
大阪湾に原発処理水の海洋放出なぜ?
写真:大阪中之島
これは流石に大阪住民もびっくりといったところでしょう。確かに上記のいろんな原発の状況を見るときに、処理水を何とかしなければ、特に海洋放出するしか道はないといった言及がされていることを鵜呑みにそのまま前提として捉えるならば、日本領土海域のどこかに処理水の放出が必要になってくるのでしょうけれど。。
ではなぜ大阪なのかというと、大阪の為政者がそれに対して前向き(積極的)だからとしか答えようがないですね。。これに関して大阪住民(市民)がどう答えるかは賛否両論様々でしょう。
100かゼロかの問題では決してありませんので、これに関して結論づけ行動に起こすのは慎重になったほうがよい問題だとは思いますね。。
「科学が風評に負けるな!」とは言いますが、国民の意向や意志を本当に慎重に汲み取っていかなければ、大阪が次なる「風評」にさらされ本末転倒になってしまいかねませんから。
[chat face=”man3″ name=”関西人の声代表” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]中之島に放出なんてしたら花見見物客激減するよ??大阪市長わかってます?[/chat]大阪湾に原発処理水の海洋放出は問題や悪影響はないのか
これに関しては上記のように専門家でも意見が別れるところであり、学術論文や報道で専門家がいつも小難しく専門用語などを使って語るのでいまいち、じゃあどうなんだと問われると「わからない」というのが一般市民の本音になりますね。
だからこそ、本当に危険がないかどうかをしっかりと証明しなければこれは実施するべきではないと個人的には思いますがこの記事を読まれているあなたはどうでしょうか。。
難しいです。本当に難しい問題ではありますが、やはりトリチウムの問題が解決しない限りは絶対に海洋放出するべきではないと大部分の人が思っているのではないでしょうか?
大阪湾に原発処理水の海洋放出についてのネットの反応
https://twitter.com/twakao/status/1173888635629817856
https://twitter.com/yolozyaTOM/status/1173887818826842112
https://twitter.com/cherry_o17/status/1173887728309526528
ことが重大だけに、現時点ではまだまだ今後の動きやその決断に関する賛否に関しては、距離をおいたツイートが多い印象ですね。
まとめ
ということで、今回は少しヘビーな原発処理水の大阪湾海洋放出に関して、大阪湾に原発処理水の海洋放出なぜ?問題や悪影響はないのかネットの反応もと題してお伝えしました。
- 大阪市長(松井一郎氏)大阪湾に原発処理水海洋放出に応じる構えであると公表
- 原発処理水が増え続けており貯蓄場所問題の解決が急がれている
- 今の所大阪以外は処理水受け入れをしている地方はない
- ただ処理水の放射性物質除去装置でもトリチウムの除去はできていない
- トリチウムは人体には有害である
- トリチウムの有害性については専門家でも意見が異なる
- 大阪湾への原発処理水海洋放出に関して世論は賛否両論
- 今後の動向に注目しつつ、人ごとではなく真剣に考えるべき案件である
最後まで読んでくださり
ありがとうございました。